「もぎたての果実たち」と評した伊東たけし(Sax.EWI&Flute)は、「メンバーそれぞれの個性が色濃く出たと思います。これまで以上に魅力ある楽曲が聴けます」と、そして「極上のインストゥルメンタルポップ!」と言ったキーボードの河野啓三は、「またひとつ前進した今のT-SQUAREの魅力を最大に表現出来た良きアルバムが出来、無事にリリースされ、何よりほっとしています」と安堵し、「King of Pop インスト」と名づけたドラムの坂東彗は「各メンバーの曲がバランスよく揃っていて、スクェアの【今】がつまっています!」と自信たっぷりに答えている。
彼らからのメッセージを受け止めてから、改めてサウンドトリップしながら聴いてみると、3曲目の『A Little Way Off』はオトナな夕暮れのようにも感じ、5曲目の『Behind Lavender』はちょっとシニカルでウィットに富んだ女性のハナウタのようでもあり、8曲目の『Wild River』はオトナの色香を漂わせながらも一歩引いて魅せる美しさにも感じる。もちろんコレはあくまで個人的な感想とイメージではあるが。
01. Fantastic Story 〜時間旅行〜 02. Morning Delight 03. A Little Way Off 04. Ocean Express 05. Behind Lavender 06. Cosmic Pancake 07. World Star 08. Wild River 09. AiAiSa 10. MJ
『時間旅行』と名づけられたそのアルバムに敢えてキャッチフレーズを付けるとしたら・・・
「彩り鮮やか幕の内弁当!」
「もぎたての果実たち」
「極上のインストゥルメンタルポップ!」
「King of Pop インスト」
・・・1枚でも四者四様にさまざまな表情を見せている。
デビューから32年目を迎えた日本を代表するインストゥルメタルバンド、T-SQUAREが、通算36枚目となるニューアルバム『時間旅行』をリリースする。36枚目・・・サラリと言ってしまうには忍びないほどに、その“時の重み”が厚く感じられる響き。
そんなメンバー全員がコンポーザーという強みが生み出せたこの『時間旅行』。冒頭の4つのキャッチフレーズは、彼ら自身が付けてくれたもの。
「彩り鮮やか幕の内弁当!」とキャッチフレーズを付けた安藤正容(G)は、アルバムが出来上がった率直な感想として、「完成して間もないので、まだ客観的にどうなのか自分ではわからないのが正直なところです。ただ、レコーディングしているあいだ、演奏がうまくいったり、なかなか思い通りに演奏出来なかったり、色々とドラマがあり、思い出のつまったレコーディングでした」と語り、
「もぎたての果実たち」と評した伊東たけし(Sax.EWI&Flute)は、「メンバーそれぞれの個性が色濃く出たと思います。これまで以上に魅力ある楽曲が聴けます」と、そして「極上のインストゥルメンタルポップ!」と言ったキーボードの河野啓三は、「またひとつ前進した今のT-SQUAREの魅力を最大に表現出来た良きアルバムが出来、無事にリリースされ、何よりほっとしています」と安堵し、「King of Pop インスト」と名づけたドラムの坂東彗は「各メンバーの曲がバランスよく揃っていて、スクェアの【今】がつまっています!」と自信たっぷりに答えている。
キャリアは32年と名実ともに大御所と言っても過言ではないにもかかわらず、坂東が語ったように彼らの音には、過去にはなく未来につながる【今現在】が表現されている。もちろん過去へトリップするその柔軟さも込められ、さらには輝かしい未来を予見するフレッシュな音に溢れている。そんな雰囲気が大いに漂うのは1曲目に収録されているタイトル曲『Fantasteic Story』。次々と扉が開き可能性が広がっていく、そんなイメージ。疾走感だけでなく途中周りを見渡す余裕すら感じられる。作曲した河野曰く「プリプロの最後の段階で、アルバムの代表曲となれるような楽曲、という観点から作曲した曲で、自分にしては珍しく時間をかけて書き上げた曲。T-SQUAREのスタンダードな魅力と、今、そして未来のT-SQUAREの魅力を映し出す渾身の1曲!」とのこと。
アルバムタイトルに込めた思いを、それぞれはこんな風に語っている。
安藤「色んな曲調があって、それぞれの曲で違った世界に旅が出来る様な気が
しました。そこでトラベル【旅行】がキーワードになり、そこからさらに場所だけでなく、過去や未来のシチュエーションもあり得る、という事から時間旅行というタイトルに行き着きました」
伊東「色々な世界観を持っている曲が揃ったので、このアルバムを聴きながら想像力を働かせて自由に色々な世界を旅できるのでは、と」
河野「最初にトラベルというキーワードが出来て、そこからいろんなイメージを膨らましながら、メンバーそれぞれが自由な発想で書いた楽曲達とともに、みんなが自由なイメージを描きながら、時間に音楽に旅行して頂ければ、と思います(^-^)b」
坂東「色んなシーンで聴いてほしい曲が揃っているので、実際に聴いて旅行して欲しいなと思いまして・・・」
コチラもキャッチフレーズ同様、四者四様の表現ではあるものの、目指すゴールはただひとつ。そしてその一方で【自由】というキーワードも浮かび上がってくる。メッセージの受け手である聴く側である私たちが、思い思いの自由なシチュエーションで、さまざまな時間の中をまるで漂うように旅をする。そんな、旅の道先案内人のような役割も果たしている1枚。
彼らからのメッセージを受け止めてから、改めてサウンドトリップしながら聴いてみると、3曲目の『A Little Way Off』はオトナな夕暮れのようにも感じ、5曲目の『Behind Lavender』はちょっとシニカルでウィットに富んだ女性のハナウタのようでもあり、8曲目の『Wild River』はオトナの色香を漂わせながらも一歩引いて魅せる美しさにも感じる。もちろんコレはあくまで個人的な感想とイメージではあるが。
ゼロからイチ以上のものを産み出すという創造制作の過程、いわゆる産みの苦しみを経てやっと私たちの手に届くアルバム。今回、どんなところにそれぞれがバンドとして個人としてこだわったのか聞いた。
安藤「バンドとして・・・とにかく一聴して印象的であること。個人として・・・ひっかかりのあるプレイがしたかった」
伊東「バンドとして・・・よりバンド感のあるレコーディングを心掛けた。個人として・・・より抜けのあるはじけた感じに仕上がるようにこだわった」
河野「バンドとして・・・具体的にテーマを限定せずに、ラフに書き上げた楽曲を、アレンジをデモ音源で作り込むのではなく、バンドでセッションしながら皆でアイデアを出してまとめて行くというアナログな手法を基本にしています!個人として・・・ここ数年のソロ活動でも力を入れてきたアコースティック・ピアノでの表現、楽曲そのものも含めて、今回はピアニスティックな部分に良さが出たと思います(^o^;」
坂東「バンドとして・・・DEMOを作らずに譜面だけを頼りに曲を作り上げたこと。個人として・・・それぞれの曲に合うドラムのチューニング、グルーヴ」
メンバー全員でそれぞれが作曲した楽曲の譜面を持ち寄り、それを見ながらセッションして創り上げていくという、今までにないレコーディングスタイルだったからこそ得られたそのグルーヴ感。新鮮さの中にもライブバンドと言われ続けるT-SQUAREの原点を見た気がする。
さて、4人全員が口をそろえて自信作かつ全曲オススメ!と言っているところを最後にちょっと意地悪く、敢えて【個人的にイチオシの1曲・シチュエーション限定でもしも聴くならどの曲がオススメか】を聞いたところ・・・。
安藤「軽快な曲あり、ちょっと切ない曲あり、多彩なので、ドライブしながら流れる景色に合わせて聞くといいかもしれません」
伊東「絶対ライブで盛り上がる7曲目の『World Star』。コレは仲間とパーティする時にもぜひ」
河野「イチオシは、2曲目の『Morning Delight』。坂東氏の楽曲には、いつも何か、T-SQUAREの未来を提示するような強さがあります!ソウルフルな抜群のグルーヴに、身体が自然に動かずにはいられませんo(^^)o。そして6曲目の『Cosmic Pancake』は、ぜひとも魔法の国でパンケーキを食べながら、ヘッドホンで聞いて見て下さい。美味しさ100倍間違いなし!」
坂東「イチオシの1曲は『Ocean Express』!自分の曲だから(笑)。そして『Ocean Express』で海沿いドライブする!」
・・・とコチラも4人それぞれで、4つの個性が上手く溶け合いながら1枚のアルバムになったことを大いに感じる【オススメリスト】となっている。
最後に、メンバーからのオススメアドバイスを得た上で、恐縮ながら筆者個人的イチオシの1曲を。全体的にはポップな雰囲気漂う中、伊東が作曲した10曲目の『MJ』はかなり異色に感じる曲。あくまでごくごく個人的ではあるが、“小さな船に寝そべり、月明かりの中果てしなく広がる夜の海の波間を漂っているが、そこに不安は一切ない静かな夜の海”そんなイメージが浮かびあがったのだ。メンバーにとってもこの『MJ』は珍しいソウルバラードだったそうで、独特のグルーヴ感を保つのに集中力を要し、試行錯誤を繰り返しながら時間をかけてレコーディングをしたそう。チャレンジともいえるこの曲で最後を締めくくるあたり、やはり32年のキャリアを感じずにはいられない。(hiroco)
『 時間旅行 』
2010年5月26日発売
VRCL10101 ¥3,045(税込)
SA-CDハイブリッドディスク 音匠仕様レーベルコート
【初回限定仕様】
? 三方背スリーブ仕様
? 応募ハガキ封入 (抽選でスペシャルライヴにご招待!)
? オリジナルステッカー封入
01. Fantastic Story 〜時間旅行〜
02. Morning Delight
03. A Little Way Off
04. Ocean Express
05. Behind Lavender
06. Cosmic Pancake
07. World Star
08. Wild River
09. AiAiSa
10. MJ
T-SQUARE CONCERT TOUR 2010”時間旅行”
■7/31(土) ダイヤモンドホール/名古屋 公演
料金:全席指定 ¥6,300
開場/開演:16:30/17:30
一般発売日 3/28(日)
お問い合わせ先:
SMCプラザ
052-265-2666
■8/6(金) なんばHatch/大阪 公演
料金:全席指定 ¥6,300
開場/開演:18:30/19:00
一般発売日 5/29(土)
お問い合わせ先:
キョードー
インフォメーション
06-7732-8888
■8/7(土) 渋谷C.C.Lemonホール/東京 公演
料金:S席¥6,300
A席¥5,300
開場/開演:16:30/17:00
一般発売日 3/27(土)
お問い合わせ先:
キョードー東京
03-3498-9999